家政科のある静岡女子高等学校に進学して初めて手にした反物、それは色鮮やかで落ち着いたとても美しい布でした。裁断してから仕上げまで、全て手縫いで大変でした。裁断時の緊張感や手縫いの難しさなど、今まで味わったことのない奥深さがありました。だから出来上がった時は、なんとも言えない感激と、私にも作れたんだという充実感でいっぱいでした。私にとってこの浴衣作りが和裁への道へ進むきっかけとなりました。今は東亜和裁士育成学院で国家検定一級の資格を取る為に一針一針思いを込めて縫い上げています。